06250306



「うわ!こんなところに絵の具が付いてる!!」
「あー!子どもが学校で服に付けて来たー!」とか
「洗濯しても落ちない!どうしたらいいの?」
なんていうことありませんか?
お気に入りの服や制服だとかなりショックです(涙)
この記事では、そんなお悩みを解決します。
日頃からアート制作でアクリル絵の具を熟知している私が、
時間がたって洗濯では落ちない『服についたアクリル絵の具』を
確実に落とす方法を、実際の検証写真付きで徹底解説します!
正しいやり方を把握してから落としましょう。
筆や水入れなどプラスチックの道具やペットボトルについても検証しています。
是非最後までご覧ください。
・付いたらすぐに水洗い!時間との勝負
・時間がたってしまったらアルコールで摘み取る!
目次
【応急処置】服についたアクリル絵の具の汚れをすぐ落とす方法
(洗濯できない生地の場合はクリーニング店へ出してください)
今すぐにやるべきこと(時間が鍵)
付いたばかりで乾燥する前のアクリル絵の具の場合
①余分な絵の具はキッチンペーパーなどでつまみ取ります。
二度三度つまむ時は、周囲に付かないように取る面を変えて
常にきれいなペーパーで摘まんでください。
②出来れば洗濯用洗剤を溶かしたぬるま湯で可能な限り落とします。
③そしてすぐに流水で洗います。
④その後一旦自然乾燥。
(決してドライヤーやアイロンで乾かさないでください。熱で余計に固着します)
時間が経って乾いてしまったアクリル絵の具の場合
①とりあえず消毒用アルコール(エタノール)をたっぷりと吹きかけておく。
乾燥しないよう、ラップで保護できると良い。

では、本題に入ります。
効果的に落とす前に知っておきたい!アクリル絵の具の特性
アクリル絵の具の特性
アクリル絵の具は初めは水性で水で薄めたりできますが、
乾燥するとアクリル樹脂が膜状になることで耐水性になります。
酸素と結合が進むと、ますます固着します。
屋外のアートにも使われるほど、その耐水性・耐光性・耐久性が高いので、
時間が経つと、それを完全に落とすのは非常に困難になるのです。
まして布地は繊維の奥にまで入るので、一層難しくなります。
アクリル絵の具を落とす方法
アクリル絵の具を落とすには
絵の具に含まれている樹脂を溶剤で溶かす必要があります。
どの溶剤が効果的でしょうか?
メーカーが推奨する方法
①お湯(40~50℃)に洗濯用洗剤を溶かし、衣類をしばらく浸してからもみ洗い。
この時、汚れが広がらないよう注意する。
②新しいお湯に酸素系漂白剤を入れて1時間漬け置きする。
③水ですすぎ洗いをする。
【検証】
①綿100%の目の粗い布に、アクリル絵の具をチューブから直接塗る。
②実験のため、気づくまでの時間と仮定して、1時間放置。
厚みがあるため、まだ完全には乾いていません。
③水と洗濯用洗剤で洗う。
【結果】

完全には落ちませんが、だいぶ落ちています。

④時間が経った頑固な汚れの場合、スーパークリーナーがあります。とのことです。
(繊維を傷める可能性があるため、目立たない場所で試してから)
その他一般に推奨されている方法
メディアで紹介されている方法には、主に次のような物があります。
方法① 重曹+洗濯用酸素系漂白剤+台所用洗剤
方法② 除光液(但し、アセトン入り)
方法③ クレンジングオイル
方法④ スーパークリーナーやリムーバー
方法⑤ アルコール(エタノール)
などがあります。
いづれも、たっぷりと含ませて歯ブラシや要らないタオルなどで叩きだし、
他の要らないタオルなどを下に当てて移す方法です。
方法①は、乾く前なら有効です。
方法②は、アセトン入りなら有効ですが、近年はアセトンの入っていない除光液の方が主流ですので今回は除外します。
これらの中で、乾いてしまったアクリル絵の具に一番効果的な溶剤はどれでしょう?
早速検証します。
【検証】時間が経って乾いてしまったアクリル絵の具を落とす!
アクリル絵の具を落とす準備
素材の洗濯表示を確認してください。洗濯可能な物に限ります。
家庭で洗濯できない物はクリーニング店へ。
まず換気を十分にする。きつい溶剤もあるので、マスク着用。
必要な道具
・テーブルを傷めないよう新聞紙やシートなど敷物
・手に付かないよう、ゴム手袋やビニール手袋
・絵の具を移すための要らないタオルや雑巾(なければキッチンペーパーなど)
・あれば古い歯ブラシ
・溶剤(アルコール・リムーバーなど)
検証方法
検証に使う布や画材
綿100%の目の粗い生成りの布地、ポリエステル100%の生地、プラスチックの水入れ、ペットボトル、筆、ハケ、溶剤、プロ用アクリル絵の具を用意。
手順
①アクリル絵の具(黄色・赤・青・黒)をチューブから直接出して素材に塗る。
筆やハケには塗り込める。
②一週間、自然乾燥。
③溶剤(クレンジングオイル・アルコール・リムーバー)を塗る。又は吹きかける。
④キッチンペーパーなどで摘み取る。
⑤水洗いする。
※アルコールはエタノール53.4%(普段使用の物で)
エタノール含有量にもよりますが、手指消毒用のアルコールでも大丈夫です。
どちらも火気厳禁。
※スーパークリーナーは容量が多く費用もかかるため、安価に入手できるリムーバーを使ってみます。

【検証】クレンジングオイル
素材:綿100%生成りの場合
ペーパーで摘まんでも殆ど取れません。
水洗いしても殆ど落ちませんでした。
乾燥後にはまるで効果なし。
素材:ペットボトルの場合
乳化させても溶けません。

クレンジングオイルの結果
乾燥後のアクリル絵の具を落とすことは出来ない。
メディアの誤情報でしたね。
【検証】リムーバー
素材:綿100%生成りの場合
リムーバーはトロンとしたとろみがあります。
瓶の中に汚れが入らないよう、別の容器に取ります。
絵の具に乗せているうちに筆に溶けた絵の具が付き、周囲の布に移ってしまいました。
幾分落ちて薄くなりましたが、あまり落ちていません。
もっと長時間漬けておけばもう少し落ちたかもしれません。
素材:ポリエステル100%エプロンの場合
びっくりするくらいペーパーに移りました!
かなり目立たなくなりましたが、まだ少し残っています。
素材:ペットボトルの場合
しばらくすると、絵の具が緩く溶けてきた!ベタベタな感じ。
もう一度塗ってから、きれいに拭き取れました。
素材:ナイロン筆・豚毛ハケの場合
リムーバーをたっぷり乗せて少し馴染ませると、絵の具が溶けてきました。
左の2本がリムーバーで落としてから、水洗いしたもの。(右側2本はアルコール)
きれいに落ちました!
リムーバーの結果
ペットボトルやナイロン筆など道具は完全に落とせましたが、
布地は染み込んでいて、完全には落とせませんでした。
もっと時間をかけて、溶かして摘み取るのを繰り返したらもう少し落とせたかも。

【検証】アルコール(エタノール)
素材:綿100%生成りの場合
ペーパーでかなり摘み取ることができた!
乾燥後に落とす場合、一番効果がありますね。
(付いてすぐに洗うケースには勝てませんが)
素材:ポリエステル100%エプロンの場合
上の列がアルコールで拭き取ったもの。塊は剥がせた!
(下の列は、先にリムーバーで拭き取ったもの)
水洗い後は、殆ど落ちている。よく見ると、油のシミのようなものが薄っすら見える。
(リムーバーで落とした方は絵の具が少し残っている)
素材:ペットボトルの場合
何もつけずに爪やペインティングナイフでだいぶめくれた。
残った部分にアルコールを噴霧
すぐペーパーで拭き取ることが出来た。
素材:プラスチックの場合
試しに普段私がちょっとした筆洗いに使っている“お豆腐の容器”にも
アルコールを噴霧
アルコールを噴霧した縁だけあっさり拭き取れた。
使い捨てのはずが、まだまだ使える(汗)
素材:ナイロン筆の場合
アルコールを噴霧してすぐに溶け始めた。
右側の2本がアルコールで落として洗ったもの。すぐに落ちた。
(左の2本がリムーバーで落としてから、水洗いしたもの)
アルコール(エタノール)の結果
綿100%の生成りの布地では若干残ったものの、他の材質ではあっという間に落とせた。乾燥後に落とす溶剤としてとても有効である。

【検証】プラスチック水入れの場合
ダイソーで売っている水入れ。何か表面加工がしてあるのか?
擦っただけで全て落ちました。
素材によっては、何も付けずに落とせる!
但し、パレットは材質がまちまちなので落とせると思わず、
100均でも売られている使い捨てのペーパーパレット(10枚入り)が
とても便利なので購入をお勧めします!
実験を通じて感じた溶剤の様子
リムーバー
固着した絵の具を柔らかく溶かして元に戻すような感じのもので、
気をつけないとまた周囲に付きやすい。
アルコール
定着剤を水溶性にして、顔料と分離させて剥がれやすくするという
感じでした。
予防対策:アクリル絵の具を使う時は、ココに注意!
・汚れても構わない服装かエプロンをして袖はしっかり捲るなど、付けないように。
・もし付いてしまったら、すぐに濡れたキッチンペーパーなどで拭きとるか
流水で洗えるようにする。
・作業中は筆や絵の具の置き場を整理して、思わぬ所で付いてしまわないよう
片付けましょう。
・使いかけの筆や道具は、洗うまでは乾燥しないように、水につけておきます。
・絵の具は必要な都度、出すようにして(出しすぎはすぐ乾燥して使えなくなる)
キャップは汚れを拭いてすぐに締める。
・出した絵の具には時折水をスプレーしたり、ラップで保護しておくと長く使えます。
【まとめ】服についたアクリル絵の具の落とし方は「時間」と「アルコール」が鍵
それぞれ検証した後、更にアルコール噴霧し、洗剤で洗った状態。
一番最初に出来るだけ落とすことが重要!
付いたばかりで乾燥する前のアクリル絵の具の場合
直ちに余分な絵の具をペーパーなどで出来るだけ摘み取り、水洗い!
時間が勝負!
できれば洗濯用洗剤+衣類用酸素系漂白剤にしばらく漬けて、ぬるま湯で洗います。
時間が経って乾いてしまったアクリル絵の具の場合
消毒用アルコール(エタノール)をたっぷりと吹きかけて、時間をおき、
余分な絵の具をペーパーなどで出来るだけ摘み取り、水洗い!
時間が経つほど酸素と結びついて固着していきます。
付いてしまったら直ちに洗いましょう!

強くこすると生地を傷めてしまいます。
汚れても構わない服装など対策を講じて、描くことに没頭したいですね。
もっと良い方法をご存じでしたら、是非教えてください!











