

最近、アクリル絵の具が100均などでも豊富に見かけるほど身近になりましたが、
これって
「どうやって使うの?」
「どんなことが出来るの?」
「水彩絵の具や油絵とは何が違うの?」
「何がいいの?」
「使ってみたいけど買ってから失敗したくないし…」
とか、いろいろ気になりますよね?
この記事では、そんな疑問や不安を解決します!
これから「何か作ろう」「絵を描いてみたい」と思った方に、
私はアクリル絵の具をおすすめしています。
何と言ってもメリットが多いからです。
アクリル絵の具は、 発色の良さと、乾燥した後の耐久性 が最大のメリットであり、
この乾燥の速さがある意味ではデメリットになります。
この特性と上手く付き合うのが、アクリル絵の具を扱う コツ になります。
この記事では、初めの一歩である
道具の揃え方から使い方まで
写真付きでわかりやすく解説します。
アクリル絵の具の使い方~初心者にもわかりやすく特徴と特性を解説
アクリル絵の具は、水彩絵の具や油絵の具とは何が違うのか?
簡単にまとめると次の表になります。
| 絵の具 | 性質 | 乾燥後の耐水性 | 重ね塗りのしやすさ | 描ける素材 | 保存性 |
| 水彩絵の具 | 水性 | × | × | △ 主に紙 | × |
| 油絵の具 | 油性 | ◎ | △ | △ 主に布キャンバス | ○ |
| アクリル絵の具 | 乾燥前は水性 | ◎ | ◎ | ◎ 色々な素材 | ◎ |
アクリル絵の具はこんな感じに描ける
①水に溶けるので小学校で使った 水彩絵の具に感覚は近い です。
②表現の幅が広く、簡単に言うと、
水を多めに混ぜれば水彩画のように。
水分を少なくすれば油絵のように。
発色がとてもきれいなので、イラストなどを描くにも向いています。
③紙やキャンバス以外にも、布・木・プラスチック・金属など
色々な材質の物にも描けちゃいます。
(素材によっては、接着力を高めるために絵の具に混ぜて使う“プライマー”という定着剤が必要な場合もあります。)
アクリル絵の具の特徴と特性
①水で溶いて水彩画のように描けるのに、乾くと耐水性となる特徴を持っています。
完全に乾燥させると耐久性が格段に高くなるので、屋外の物にも使用できます。
②発色がとても綺麗で、乾燥が早いので重ね塗りがしやすいのです。
この利便性の高さは描き始めて更に実感できることでしょう。
③乾燥について
・乾燥するのが早く、含ませる水分量や気温にもよりますが、
約5分~3時間で乾き、およそ72時間で完全に乾燥します。
・重ね塗りのために乾燥を急ぐときにはドライヤーなどで乾かすことも出来ます。
・逆にゆっくり描いたり混ぜたりしたい時は、乾燥を遅らせるために
絵の具に混ぜて使う“リターダー”という溶剤もあります。

アクリル絵の具を扱う上での注意点
①速乾性が高く固着するので、逆に予定外の場所に付いて固着してしまった場合、
完全に落とすことが出来ない場合があります。
またその特性から、使ったチューブの口やパレット、筆の扱いにもコツがあります。
②使われている絵の具によっては
有害物質が含まれている場合がありますので、
ボディペインティングや、小さいお子様には使用できません。
専用の絵の具をお使いください。
道具は洗うまで乾かないよう気をつけてください。汚れたらすぐに拭き取るのがポイントです。
アクリル絵の具の初心者が最初に揃える道具と使い方
初心者でも、必要な用具のほとんどを100均などでも揃えられます。
代用品で構わない物もありますので、 安価に気楽に始められます。
アクリル絵の具もバラ売りされているので必要な色だけ入手できますが、
本格的に始めたい、発色良く耐久性の高い作品にしたいという場合は、
少なくともアクリル絵の具だけはプロ用の物をご購入ください。
では具体的に詳しく解説します。
絶対に必要な アクリル絵の具

【100均のアクリル絵の具】 初心者なら、それなりにかなり使えます。
練習用、デモンストレーション用、ちょっとした装飾など
一時的に使用する分には十分です。
ただし質感が緩く、プロ用と比べて発色や耐久性が劣りますので、
大切に保存したい場合や販売用には向きませんが、
お試しや一時的な作品づくりには便利です!
100均のアクリル絵の具を徹底検証しました。色見本はコチラ
【プロ用アクリル絵の具】 価格が高いなりの理由があります。
主なメーカーは、
リキテックス(透明度が高く鮮やか)
ホルベイン(リキテックス程の透明度ではないが発色が綺麗)
ターレンス アムステルダム(大容量で割安)など
メーカー品がおすすめです。
発色が良く色の種類が豊富です。
耐久性が高いので、しっかりと乾かせば
安心して長期保存や販売が出来ます。
通販サイトで多数販売されていて、
基本色セットや、ばら売りで必要な色だけ購入することも出来ます。
大手通販サイト以外にも
などもあります。
【アクリル絵の具の透明感】 透明・半透明・不透明があります。
多彩な色があり、それぞれの色によって透明度が違います。
不透明色でも、ジェルメディウムをたっぷりと混ぜれば透明感を出すことも出来ます。
(リキテックス社のカラーチャートより)
100均のアクリル絵の具はほぼ不透明です。
【アクリル絵の具】と【アクリルガッシュ】の違い
ネットでアクリル絵の具を買おうと検索すると、
普通にアクリルガッシュも商品ページに上がってきます。
ところが…この二つには大きな違いがあるのです!!
普通のアクリル絵の具とは別物 だと思ってください。
| 用 途 | 透明度 | 発 色 | 耐久・耐光性 | |
| アクリル絵の具 | 絵画 | ○ | ○ | ◎ |
| アクリルガッシュ | イラスト・ポスター | × | ◎ | △ |
一番大きな違いは、用途です。
アクリルガッシュは、不透明でマットな感じに均一に塗れて、
重ね塗りも簡単に出来るので、
イラスト・ポスター向きです。
微妙な表現を必要とする一般的な絵画には向きません。
最近は耐久性も上がっていますが、割れやすい点など少し劣る場合がありますので、
長期保存や販売用には向きません。

空や花を描いてもペッタリと不透明で、色が上手く馴染まず悪戦苦闘しました。
原因が分かった時に、知らずに買ったショックと買い直せば描けるんだという安堵。
今では“よくある笑い話”になっています。
皆さんは用途に合わせて、選択を間違えないでくださいね

その他の画材
100均でも揃えられる必要な画材
①筆、ハケなど
丸筆、平筆、ナイロン製、豚毛、馬毛といろいろありますが、
耐久性や使い勝手からナイロン筆がおすすめです。
②パレット
水彩絵の具用パレット、使い捨てプラスチックパレット、木製パレット
使い捨てペーパーパレット(140㎜×306㎜、100㎜×150㎜)などがあります。
アクリル絵の具は乾燥すると、完全に落とすのは困難になりますので、

また、使う絵の具が少量なら紙皿や食品トレー、牛乳パックを開いても代用できます。
③バケツ(筆洗い)

中がセパレートタイプ、入れ子式で3連にできるタイプなど
筆を洗ったり、筆の乾燥を防ぐために漬けておく用にも使うので、
いくつか分かれているものが必要です。

④キャンバスなどの支持体(描くもの・描画材)
キャンバスやキャンバスパネル、厚紙など
キャンバスが¥100~¥300位で購入できるのはすごいですね。
作りはそれなりですが、練習用や一時的な作品作りには十分です。
紙の場合、薄いと波打ったりしてしまうのでなるべく厚紙が良いでしょう。
100均のキャンバスについて詳しい解説はコチラ
あると便利な物
・ペインティングナイフ・パレットナイフ
(混色する時や、タッチを活かしたぺインティングに)
100均のプラスチック製がしなりがやわらかくて使いやすいです。
・霧吹き(塗りかけの絵の具の乾燥を防いだり、グラデーションを描く時などに)
・スポンジ(グラデーションや形を曖昧にする時、スタンピングなど)
・マスキングテープ(縁を白く残す時、色の境界線をきれいな直線にしたい時など)
・水差しなど(水を調整しながら薄める)
・ペーパータオル、雑巾、ラップなど
100均で揃えられる画材についてはコチラの記事もご参照ください。
アクリル絵の具初心者でも使える!表現が広がる便利アイテム
メディウムなど
メディウムなど何だかよくわからない溶剤がいろいろありますよね。
メディウムは、アクリル絵の具に混ぜることで その質感(透明度・艶の有り無し・ざらつき・立体感など)や性質を 変えることが出来ます。多くの種類が発売されており、使い分けることで表現の幅がグンと広がります。
ここでは、初心者でも便利に使える物を紹介します。
①下地剤(ジェッソ白など)
彩色する前にそのまま直接支持体(キャンバスなど)に下塗りすることで、
吸着を良くし着色を鮮やかにします。
(既に下地剤を塗った状態で販売されるキャンバスもあります。)
白色として絵の具に混ぜて使うことも出来ますし、白以外のジェッソもあります。
また、こちらは漆喰のような質感の下地剤で面白い表現が出来ます。
②ジェルメディウム
艶あり、艶なしがあり、アクリル絵の具に混ぜることで透明度を上げます。
また、ティッシュペーパーやビーズなど貼り固めて、コラージュなどにも使えます。
③その他
モデリングペーストなどは、盛り上げて立体感を出します。
絵の具を混ぜて使うことも出来ますし、先に盛り上げて
乾燥させた後に彩色することも出来ます。
他にも、パール色を作ったり、ガラスビーズを混ぜたりと
色々なメディウムがメーカー各社から出されており、
特徴が異なりますので、好みに合ったものを探してみてください。
リターダー、スロードライ
絵の具の乾燥を遅らせる目的で使います。
グラデーションを出したい時や、色を混ぜながら塗りたい時に便利です。
絵の具に混ぜたり、霧吹きに混ぜて使います。
バーニッシュ、仕上げ剤
仕上げに塗るニスのようなものです。
光沢の有る無しがあります。
作品の保護の為と、仕上げの光沢感でグッと色が鮮やかに見えたりします。
仕上げ材を塗った後からも、また彩色することが出来ます。
プライマー
キャンバスや紙以外の素材(布・金属・木材など)に塗りたい時に、その素材に定着させる為に使います。
布用のファブリックプライマーや、金属用プライマーなどがあります。
プライマーについてメーカーの公式サイトはコチラ
https://www.holbein.co.jp/blog/art/a879
色材の解剖学⑳ プライマー 【アクリル絵具・応用編】| ホルベイン オフィシャルウェブサイト
アクリル絵の具の画材の使い方~初心者向けに手順を写真付きで解説
無くても大丈夫な物もありますが、あれば色々な表現が出来ますので是非ご参照ください。先程紹介したアイテムについて使い方を順に解説します。
下地剤(ジェッソなど)の使い方
下地剤はなくても描けますが、発色が良くなるので私はいつも塗ります。
①そのままでも、少し水で薄めてもどちらでも大丈夫です。
パレットではなく、別の容器に入れて使うほうが良いでしょう。
②大き目のハケで塗り広げます。この時、硬いハケだとハケ目が付きます。
平滑な画面にしたい時には、塗ってから乾燥を縦横2~3回繰り返した後、
優しく紙やすりをかけるとキレイな面になります。
マスキングテープの使い方(ふち・境界線)
①画面の周囲をマスキングテープで囲っておくと、キレイな白い縁取りになります。
②空と海の境界など直線で分けたい時や
色がはみ出してほしくない部分に貼っておくと、
キレイな境界線が描けます。
注意
・絵の具の水分が多いとにじむ場合があります。
・紙などに貼る場合、表面が強く張り付いて剥がれる場合があります。
アクリル絵の具の使い方
①塗り方は、基本的に水彩絵の具と同じように、筆を水で少し湿らせて描きます。
水分量(あるいはジェルメディウムの量)を調節しながら好みの濃さにしましょう。
また、 チューブの口はキレイに拭いてすぐにキャップを締めます。
汚れたままキャップをすると、固着してしまい次に開かなくなってしまいます。
②アクリル絵の具はその色によって、透明・半透明・不透明が違うので、
どんな色を塗りたいのかで見極める必要があります。(絵の具の裏に記載されています)
100均のアクリル絵の具は基本的に不透明です。
先に説明したアクリルガッシュも全て不透明です。
透明感をだしたいのに、使いたい色が不透明色の場合には、
ジェルメディウムを混ぜて透明さを表現することも出来ます。
これは 混ぜる割合を(絵の具は極少量から)変えながら試し塗り をして、
欲しい透明感を見つけます。
混ぜている時は透明でなくても、乾燥すると透明感が出てきます。
ドライヤーで乾かすと早く乾かすことができます。
手に付かなければ乾燥しています。
また、ジェルメディウムには艶あり艶なしがあるので、どちらかを選びます。
混色は白を除いて2~3色以内にしないと、色が濁ってしまいます。 慣れるまでは、色々試し塗りをしてみましょう。
パレット・ペインティングナイフの使い方
私は使い捨てのペーパーパレットを使っています。
①使う色をその都度乗せて、必要に応じてペインティングナイフで混色します。
色をその都度乗せるのは、最初から全ての色を出してしまうと、
いつの間にか乾燥して使えなくなってしまうからです。
色相の近い色や混色する色を近くに出しておくと良いでしょう。
②ペインティングナイフは2本で使うと、ナイフに付着した絵の具を落としながら
混ぜることが出来て便利です。
③混色する色は少し多めに作ります。
後から同じ色を作るのは大変だからです。
この時、せっかく混色した絵の具が乾燥してしまうと あとで使えなくなってしまうので、 乾燥を防ぐために時々霧吹きで少量の水をスプレーしたり、 ラップをかけておきます。 乾燥を遅くするリターダーがあればスプレーに混ぜておきます。
また、筆でも混色できますが、色ムラがでたり、
筆の根元まで絵の具が入り込み、
落としきれなかったり筆が開いてしまったりして筆が傷みます。

スポンジ・霧吹き・リターダーの使い方
この三つはキレイで自然なグラデーションを描きたい時に便利です。
①空などグラデーションにしたい時、先に何段階か色を作って用意しておきます。
②画面に霧吹きをして湿らせます。
③乾かないうちに色を段階順に塗っていきます。
④境界線を筆で少し馴染ませたあと、
スポンジで叩きながら色を馴染ませると自然なグラデーションに仕上がります。
途中乾燥しそうな時には適宜霧吹きをしてください。 かけすぎると色が流れてしまいますので注意。
霧吹きは、描いている途中でも乾燥させたくない部分や、パレットの絵の具に軽く吹きかけると、乾燥して使えなくなってしまうことを防げます。
この時、乾燥を遅らせるリターダー(あれば)をスプレーに混ぜておくと
もっと効果的です。
この二つは、離席する時などパレットにも活用します。必ずラップで乾燥を防ぎましょう。
スポンジは、好きな形にカットしてポンポンとスタンプのように使うと可愛い表現ができます。
仕上げ剤・バーニッシュの使い方
絵が完成したら、よく乾燥させてから仕上げ剤・バーニッシュを塗ります。
別の容器に出してからハケで塗り広げても良いですし、
画面に直接かけてハケで塗り広げても大丈夫です。
厚く塗りたい時は、 一度で仕上げようとせずに、
一旦ドライヤーで乾かしてから重ね塗り をして、
好みの厚さまで繰り返します。
仕上げ剤には、艶あり・艶なしのタイプがありますので、
お好みでお使いください。
後片付け
アクリル絵の具は一旦乾燥すると、落とすのが大変になるのが大きな特徴です。
そこで、簡単に落とすために作業中気をつけることと、洗い方は次の通りです。
まず、汚れても構わない服装や、エプロンなど着用してください。 付いたらすぐに水洗いしてください!完全には落とせなくなります。 作業台も新聞紙や汚れても構わないシートで保護しましょう。
①使った筆は、すぐにバケツなどで絵の具を落とし、
(最後に洗う時まで)きれいな水の入ったバケツなどにいれておく。
そして最後に洗う時は、筆の根元までよく洗い流します。
ここに少しでも残っていると、次回使う時には固まってしまいます。
水気を良く拭きとり、筆先を整えて十分に乾燥させてからしまいます。
②大切な筆は、バケツに長時間漬けて筆先が曲がってしまうのを防ぐため、
すぐに流水で根元までキレイに洗い、キッチンペーパーなどで拭いておきます。
水気を良く拭きとり、筆先を整えて十分に乾燥させてからしまいます。
③パレットは、使わなくなった色はすぐに水拭きしておくか、
乾かないよう常に水を吹きかけながら、最後によく洗います。
しかし、なかなか完全に落とすことは出来ません。
これはかなり気を遣うので、私は使い捨て出来るペーパーパレット一択です。
④パレットナイフは使う都度、キッチンペーパーなどでよく拭き取ります。
⑤スポンジは使ったらすぐに、流水でよく洗い流して乾燥させます。
洗わずに放っておくと表面から固まって使えなくなります。
⑥バケツはよく水洗いして、乾燥させます。
⑦手や服、作業台・周囲にも汚れが付いたらすぐに拭き取り、水で洗いましょう!
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100均のアクリル絵の具だけでもこんな作品が描ける!【初心者の作例】
今回は、初心者でも100均で道具を揃えて気軽に始められるよう、解説してきました。
そして、100均の画材だけでこんな絵も描けちゃいます!
アイデア次第で可能性は無限大だと思いませんか?
まずは、一歩踏み出して、やってみましょう!
アクリル絵の具の使い方【初心者向け】まとめ
このようにアクリル絵の具は 発色の良さと、乾燥した後の耐久性が最大のメリット であり、
この乾燥の速さがある意味ではデメリットになります。
この特性と上手く付き合うのが、アクリル絵の具を扱う コツ になります。
また、 表現力の広さと可能性は最大の魅力 です。
是非貴方のアイデアで素敵な作品を作ってみてください!






